言葉のもつ力

「言葉」は、「言霊」というように、人に勇気と力を与えてくれます。

日本には万葉の時代から、「言葉には魂が宿る」という思想がありました。

万葉集にも、「言霊の幸(さきわ)う国」と詠まれ、言葉にはある種のパワー(呪力)が宿っていて、口に出して言うと、それを言霊の力で実現してしまうものだと信じられていました。

たかが言葉、されど言葉ですね。

先日から、このことを感じる出来事がありました。

「夢にときめけ 明日にきらめけ めざせ甲子 」 と聞いて思い出すのは、青春ドラマ「ROOKIES」の中で、顧問教師の川藤先生が 元不良少年のような野球部員に言った言葉の数々。

「夢にときめけ 明日にきらめけ めざせ甲子園」

「道を開くものは、自信と勇気だ」

「一歩前へ進んだという自信が力になるはず」

「自分の芯なる気持ちをもって!」

「環境のせいにするな。すべては自分次第で変えられる」

こんなに、何だか照れくさくって、熱い言葉の数々が語られています。

大人になれば、もう、そんな言葉に熱くならない”自分”がいることでしょう。 しかし、それこそ、大人になっても、心に染みる言葉であり、 いくつになっても、そのように、行動していく力の元になるものです。

卒業式を終えて、ピッチューの安仁屋君から川藤先生に贈られたお礼の言葉。

「俺は、おめぇから、無駄な努力はないということを教えてもらった。 諦めない心を教えてもらった。 夢の大切さを教えてもらった。 ほんとにお前に感謝してる。 ありがとうございました。」 と言い、深々とお辞儀をしました。

先生を「おめえ」と呼ぶちょっと、乱暴な彼ですが、 心から感謝の気持ちが伝わってきます。

元不良だった野球部員たちが一人の熱血教師に出会い、「甲子園へ行く」という夢を実現させていくまでの葛藤の中で、交わされた言葉が生徒たち一人一人の心に響き、成長させていきます。

この川藤先生のように、子ども達にとって、先生から掛けられた”言葉”は、その子の一生を左右するぐらいの力(パワー)があるのです。

私も、お客さまと接する時は、なるべく肯定的な言葉を使い、 少しでも、元気になれるよう、一歩を踏み出せるような言葉を使えるよう、 気掛けていきたいです。